スプレッドシートセル操作 (2)
前回、スプレットシートセル操作(1)で
- セルを取得する方法
- セルに文字列を代入する方法
- セルに色をつける方法
- セルに罫線をひく方法
- セルの文字列の色を変える方法
について解説しました。
今回は、
- 文字列のサイズ・スタイルの変更
- セルのコピー・貼付け
について解説します。
文字列のサイズとスタイルの変更変更方法
セルに入力された文字列の
サイズを変更するには、
setFontSize 【セットフォントサイズ】メソッドを使用します。
太さを変更するには、
setFontWeight 【セットフォントウエイト】メソッドを使用します。
スタイルを変更するには、
setFontStyle 【セットフォントスタイル】メソッドを使用します。
下線や取り消し線を設定するには、
setFontLine 【セットフォントライン】メソッドを使用します。
文字列のサイズを40太さを太く、斜めで下線を引くコードと解説
function mysize() { var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet(); var range = sheet.getRange("B3"); range.setValue("AAA"); range.setFontSize(40); range.setFontWeight("bold"); range.setFontStyle("italic"); range.setFontLine("underline"); }
Range【レンジ】クラスのsetFontSize【セットフォントサイズ】メソッドの引数に40を設定して文字のサイズを40に設定します。引数のサイズは6~400の間で指定します。標準は10です。
6行目【range.setFontWeight(“bold”);】
Range【レンジ】クラスのsetFontWeight【セットフォントウエイト】メソッドの引数にboldを設定して文字の太さを太字に設定します。
setFontWeight 【セットフォントウエイト】メソッドの値はbold (ボールド)太い normal (ノーマル)普通の2種類です。
7行目 【range.setFontStyle(“italic”);】
Range【レンジ】クラスのsetFontStyle【セットフォントスタイル】メソッドの引数にitalicを設定して文字の傾きを斜めに設定します。
setFontStyle 【セットフォントスタイル】メソッドの値は
italic 【イタリック】斜め normal 【ノーマル】普通の2種類です
8行目 【range.setFontLine(“underline”);】
Range【レンジ】クラスのsetFontLine【セットフォントライン】メソッドで文字の下に線を設定します。setFontLine 【セットフォントライン】の値は、underline 【アンダライン】下線 line-through 【ラインスル】取消し線 none 【ナム】設定リセットの3種類です。
※いずれも、複数のセルに対して、メソッドを適用する場合は複数形でメソッドの最後にsをつけてください。
実行結果
セルのコピー・貼付け・切り取り
セルのコピーと貼付けはcopyTo【コピートゥ】メソッドを使用します。セルの切り取りはmoveTo【ムーブトゥ】メソッドを使用します。切り取りというよりは、移動になります。いずれも、引数カッコの中に貼付け先を指定します。
A1セルの文字列をB1セルにコピーA2セルの文字列をB2セルに移動するコードと解説
function mycopy() { var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet(); var range = sheet.getRange("A1"); var range2 = sheet.getRange("A2"); range.setValue("AAA"); range2.setValue("BBB"); range.copyTo(sheet.getRange("B1")); range2.moveTo(sheet.getRange("B2")); }
A1セルが格納されている変数「range」をRange【レンジ】クラスのcopyTo【コピートゥ】メソッドでコピーして、貼り付け先を表す引数に、sheet【シート】クラスのgetRange【ゲットレンジ】メソッドで取得したB1セルに貼り付けます。
8行目 【range2.moveTo(sheet.getRange(“B2”));】
A2セルが格納されている変数「range」をRange【レンジ】クラスのmoveTo【ムーブトゥ】メソッドで移動して、移動先を表す引数に、sheet【シート】クラスのgetRange【ゲットレンジ】メソッドで取得したB2セルに移動します。
Range【レンジ】クラスのcopyTo【コピートゥ】メソッドの書式
[]内は省略可能です。
range.copyTo(destination[, options])
設定値(引数)の説明
- destination【デスティネーション】(必須)
貼り付け先のセルやセル範囲をsheet【シート】クラスのgetRange【ゲットレンジ】メソッドで取得して指定します。 - options【オプションズ】(省略可)
以下の定数にBoolean【ブーリアン】型の値を指定します。省略した場合は、すべて貼り付けになります。定数 内容 formatOnly【フォーマットオンリー】 書式だけの貼付け contentsOnly【コンテンツオンリー】 値だけの貼付け 【使用例】
range.copyTo(sheet.getRange(“B1”),{formatOnly:true});
range.copyTo(sheet.getRange(“B1”),{contentsOnly:true});
実行結果
以上で、文字列のサイズ・スタイルの変更、セルのコピー・貼付けについての解説を終了します。
ありがとうございました。