セルとデータ
「Excel」を使い始めて間もない方は、セルにデータを入力したときの振る舞いが複雑に思えるかもしれません。例えば、A1セルに「2017」と入力すると数字はセルの右端(右揃え)に寄せて表示されます。A2セルに「エクセル」という文字を入力すると文字はセルの左端(左揃え)に寄せて表示されます。
「2017」と入力したときと「エクセル」と入力したときの違いは、「2017」は数値型で「エクセル」は文字列型とデータの種類に違いがあります。このように、セルは入力されたデータの種類を判断しながら、データを保持し、表示します。
データの種類は大きく分けて数値・文字列・日付の3つに分けて理解しておくといいと思います。では、以下にそれぞれのデータ種類について解説します。
数値データ
数値データは、計算が可能なデータです。
数値の入力形式
数字だけではなく、次のような形式で入力した場合も数値としてセルに保持されます
- -600
【負の値】 - (600)
【負の値】 - 3.14
【小数点】 - 5,500
【桁区切り】 - 5,500円
【通貨記号】 - 100個
【単位】
数値を入力したときの表示
数値は全角で入力しても、入力が確定した時点で半角数字に変換され、右揃えで表示されます。しかし、「1234」の後に「円」と文字列を入力した場合は、数値は文字列に変更されます。
数値のままで「円」を表示したい場合は、セルに数値を入力後、そのセルを選択状態で
マウス右ボタンをクリックしてメニューを表示させ「セルの書式設定」から「ユーザー定義の書式」で「円」を入力します。
では、ほんとうに数値として保持されているか、計算式を入れてたしかめてみます。数値形式と文字形式の違いは冒頭で述べたように数値は計算ができるかです。
これで数値であることが確認できました。では、実際に使われるケースとして表形式のデータ
に一括して数値の後に文字列を入力する方法を解説します。
数値の後の文字列は「円」だけではなく他の文字列でも、入力できます。ここでは、項目に合わせて「円」と「個」を入力してみます。
次に、一括して入力した「円」などの文字列を一括で削除する方法を解説します。
削除する範囲を選択して、マウス右クリックメニューで「ユーザー定義」の書式を削除ボタンで削除します。
これで、削除ができました。
文字列
文字が入力されたデータで、計算の対象にならないデータです。いいかえれば、「Excel」が数値や日付に解釈できないデータが文字列になります。
文字列の入力
ここで問題になるのが、「0001」のように会員番号などで使われる「0」で始まる数字の並びは、そのまま入力すると
「Excel」は数値と判断して「1」に変換してしまいます。この場合は会員番号で番号なので数値のような気がしますが
文字列として入力します。入力方法は「0001」を入力する前に先頭に「’」アポストロフィをつけて入力します。
「アポストロフィ」の入力は「Shiftキー」を押しながら数字の「7キー」を押します。
電話番号なども数字の並びですが、カッコやハイフンがはいるので、こちらは自動で文字列として、解釈されます。
日付データ
Windowsの場合、「Excel」は、1900年1月1日を「1」として日付に番号を振った数値のシリアル値で管理されます。時刻は、24時間を「1」として午前0時を起点に小数点以下の数値で表されます。日付や時刻を「シリアル値」で管理するのは計算を可能にするためです。
しかしながら、ユーザーが「シリアル値」を意識する必要はありません。日付や時刻の形式でセルに入力することで「Excel」は自動で日付や時刻の形式として値を保持します。
日付や時刻の入力形式
日付や時刻と認識される入力形式はいろいろありますが、基本的には以下の方法です。
- 4/1
【月日をスラッシュで区切る】 - 17/4/1
【年月日をスラッシュで区切る】 - 12:30
【時分をコロンで区切る】
日付を入力したときの表示について
日付は入力したときの形式によって表示される形式が異なります。「4/1」と入力すると「4月1日」と表示され「17/4/1」と入力すると「2017/4/1」と表示されます。ただし、どちらの場合の数式バーには「2017/4/1」と表示されます。
表示形式のまとめ
ここまでを整理すると、セルに入力されるデータは大きくわけて
- 計算可能な数値や日付
- 計算対象にならない文字列
ということになります。
そして、数値や日付は表示形式を設定することで、さまざまな形式で表示ができます。
以上で、データの種類と表示形式の解説を終了します。
ありがとうございました。