Excel VBA ヘッダー・フッターを設定するPageSetUpのプロパティ

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印刷ヘッダー・フッターを設定する方法

印刷ヘッダー・フッターを設定するには、「ページ設定」ダイアログを表すPageSetUp【ページセットアップ】オブジェクトで「ページ設定」ダイアログボックス内の「ヘッダー/フッター」タブの設定項目を各プロパティで設定します。

PageSetUp【ページセットアップ】オブジェクトを取得するには、Worksheet【ワークシート】オブジェクトやChart【チャート】オブジェクトのPageSetUp 【ページセットアップ】プロパティを使用して取得します。

PageSetUp 【ページセットアップ】プロパティ

「ページ設定」ダイアログを表すPageSetUp【ページセットアップ】オブジェクトを取得するには
PageSetUp 【ページセットアップ】プロパティを使用します。

PageSetUp 【ページセットアップ】プロパティの書式と設定値の説明

オブジェクト.PageSetUp

  • オブジェクト(必須)
    Worksheet【ワークシート】オブジェクトまたは、Chart【チャート】オブジェクトを指定します。

「ヘッダー/フッター」タブのプロパティ


※各プロパティは値の取得と設定ができます。

各プロパティの書式と設定値の説明

【取得】
オブジェクト.プロパティ
【設定】
オブジェクト.プロパティ = 設定値

  • オブジェクト(必須)
    PageSetUp【ページセットアップ】オブジェクトを指定します。
  • 設定値(必須)
    各プロパティの設定値を指定します。

「ヘッダー/フッター」タブの各プロパティ一覧

  • LeftHeader【レフトヘッダー】プロパティ
    左側のヘッダーに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
  • CenterHeader【センターヘッダー】プロパティ
    中央部のヘッダーに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
  • RightHeader【ライトヘッダー】プロパティ
    右側のヘッダーに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
  • LeftFooter【レフトフッター】プロパティ
    左側のフッターに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
  • CenterFooter【センターフッター】プロパティ
    中央部のフッターに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
  • RightFooter【ライトフッター】プロパティ
    右側のフッターに設定したい内容を「VBAコード」と「書式コード」を使用して設定します。
ヘッター・フッターで使用するVBAコード
VBAコード設定される内容
&D現在の日付
&T現在の時刻
&Aシートの見出し
&Fファイルの名前
&Zファイルのパス
&Nファイルの総ページ数
&Pページ番号
&P+<数値>ページ番号に、指定した<数値>を加算した値
&P-<数値>ページ番号に、指定した<数値>を減算した値
&GGraphicオブジェクトに設定した画像イメージ
&&アンパサンド

ヘッター・フッターで使用する書式コード
書式コード設定される内容
&”フォント名”フォントの種類
&nnフォントのサイズ
※「nn」には、ポイント数を表す2桁の数値を指定
&Color文字の色
※「Color」には16進数の色の値を指定
&L文字の配置を左詰めに設定
&C文字の配置を中央揃えに設定
&R文字の配置を右詰めに設定
&I文字のスタイルを斜体の設定
&B文字のスタイルを太字に設定
&U文字に下線を設定
&E文字に二重下線を設定
&S文字に取り消し線を設定
&X文字を上付き文字に設定
&Y文字を下付き文字に設定

VBAコードと書式コードの記述方法

  • 半角英数で記述し、設定内容全体をダブルクォーテーションで囲む

  • 任意の文字列とVBAコードは続けて記述する(例)「作成日:(現在の日付)」の場合は “作成日:&D” と記述します。

  • 書式コードは書式を反映したい先頭の要素の前に記述する(例)「作成日:(現在の日付)」の現在の日付の部分に下線を引く場合は“作成日:&U&D” と記述します。

  • 数値から始まる文字列にフォントサイズの設定をするときは数値の前に半角スペースを入れる(例)フォントサイズ16ポイントで「25番」と印刷したい場合は“&16 25番” と記述します。

  • フォントを設定するときは、設定内容全体の前に「”&””フォント名”」と記述する(例)「作成日:(現在の日付」の書体を「MS 明朝」にする場合、“&””MS 明朝””作成日:&D” と記述します。

右ヘッダーに「作成日時」中央ヘッダーに「ページ番号と総ページ数」を表示するコード例
Sub ヘッダー()
With ActiveSheet.PageSetup
    .RightHeader = "作成日時:&D-&T"
    .CenterHeader = "&P/&N"
End With
ActiveSheet.PrintPreview
End Sub
実行結果


  • OddAndEvenPagesHeaderFooter【アドゥアンドイブンページズヘッダーフッター】プロパティ
    偶数ページに異なるヘッターおよびフッターを設定するときはTrueを指定します。通常のヘッダー・フッターはCenterHeaderプロパティなどの各プロパティで設定しますが、偶数ページのみの場合はEvenPage【イブンページ】プロパティで偶数ページを表すPageオブジェクトを取得しCenterHeader【センターヘッダー】プロパティなどを使用して設定したいヘッターやフッターを取得して、HeaderFooter【ヘッダーフッター】オブジェクトのText【テキスト】プロパティに設定します。
偶数ページのみヘッダーに現在の日時を印刷するコード例
Sun 偶数ページ日時()
with ActiveSheet.PageSetup
    .OddAndEvenPagesHederFooter = True
    .EvenPage.RightHeader.Text = "作成日:&D"
End With
ActiveSheet.PrintPreview
End Sub

  • DifferentFirstPageHeaderFooter【デュフェレントファースト】プロパティ
    先頭ページに異なるヘッターおよびフッターを設定するときはTrueを指定します。先頭ページのみの場合はFirstPage【ファーストページ】プロパティで先頭ページを表すPageオブジェクトを取得しCenterHeader【センターヘッダー】プロパティなどを使用して
    設定したいヘッターやフッターを取得して、HeaderFooter【ヘッダーフッター】オブジェクトのText【テキスト】プロパティに設定します。
先頭ページのヘッター中央に「社外秘」とサイズ16、太字、下線で表示するコード例
Sub 先頭ページ()
With ActiveSheet.PageSetup
.DifferentFirstPageHeaderFooter = True
.FirstPage.CenterHeader.Text = "&16&B&U社外秘"
End With
ActiveSheet.PrintPreview
End Sub

  • ScaleWithDocHeaderFooter【スケールワイドドック】プロパティ
    ヘッダーおよびフッターの文字サイズと印刷の拡大縮小率をワークシートの設定に合わせる場合はTrueを設定します。
  • AlignMarginsHeaderFooter【アラインマージンズ】プロパティ
    ヘッダーおよびフッターの余白の端をワークシートの余白の端に合わせる場合はTrueを設定します。

ヘッダー・フッターに画像を設定する方法

ヘッダー・フッターに画像を設定するにはPageSetUp【ページセットアップ】オブジェクトの
LeftHeaderPicture【レフトヘッダーピクチャー】プロパティ
CenterHeaderPicture【センターヘッダーピクチャー】プロパティ
RightHeaderPictuer【ライトヘッダーピクチャー】プロパティ
LeftFooterPicture【レフトフッターピクチャー】プロパティ
CenterFooterPicture【センターフッターピクチャー】プロパティ
RightFooterPictuer【ライトフッターピクチャー】プロパティ
を使用して、ヘッダー・フッターに設定する画像を表すGraphic【グラフック】オブジェクトを取得してGraphic【グラフック】オブジェクトの各プロパティを使用して設定します。画像を表示するには、画像を表示したいヘッター・フッターを設定するプロパティにVBAコードの「&G」を設定します。

Graphic【グラフック】オブジェクトを取得する書式

PageSetup.LeftHeaderPicture (左ヘッダー)
PageSetup.CenterHeaderPicture (中央ヘッダー)
PageSetup.RightHeaderPicture (右ヘッダー)
PageSetup.LeftFooterPicture (左フッター)
PageSetup.CenterFooterPicture (中央フッター)
PageSetup.RightFooterPicture (右フッター)


Graphic【グラフック】オブジェクトの主なプロパティ一覧

各プロパティは値の取得と設定ができます。

プロパティ取得・設定内容
Filename
【ファイルネーム】
画像ファイルのパスまたは、URL
Height
【ハイト】
画像の高さ(ポイント単位)
単精度浮動小数点型 (Single) の値
Width
【ワイズ】
画像の幅(ポイント単位)
単精度浮動小数点型 (Single) の値
LockAspectRatio
【ロックアスペクトレシオ】
True の場合サイズを変更しても元の比率を保持します。
False の場合図形の高さと幅を個別に変更できます。
Brightness
【ブライテヌス】
図の明るさを示す値を設定します。
使用できる範囲は、0.0 (最小明度) ~ 1.0 (最大明度) の値です。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
Contrast
【コントラスト】
図のコントラストを設定します。
使用できる範囲は、0.0 (最小) ~ 1.0 (最大) の値です。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
CropBottom
【クロープボトム】
図の下端からトリミングされるポイント数を
取得または設定します。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
CropLeft
【クロープレフト】
図の左端からトリミングされるポイント数を
取得または設定します。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
CropRight
【クロープライト】
図の右端からトリミングされるポイント数を
取得または設定します。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
CropTop
【クロープトップ】
図の上端からトリミングされるポイント数を
取得または設定します。
単精度浮動小数点型 (Single) の値を使用します。
ColorType
【カラータイプ】
図に適用するイメージ コントロールの種類を
取得または設定します。
MsoPictureColorType クラスの定数を使用します。

MsoPictureColorType クラスの定数
定数内容
msoPictureAutomatic1既定の色変換
msoPictureGrayscale2グレースケール変換
msoPictureBlackAndWhite3白黒変換
msoPictureWatermark4透かし変換

右ヘッダーに画像を表示するコート例

Sub ヘッダ画像設定()
With ActiveSheet.PageSetup
  .RightHeaderPicture.Filename = "C:¥Users¥Pictures¥社外秘ロゴ.png"
  .RightHeaderPicture.Height = 50
  .RightHeaderPicture.Width = 50
  .TopMargin = .HeaderMargin + 50
  .RightHeader = "&G"
End With
ActiveSheet.PrintPreview
End Sub

実行結果


以上で、ヘッダー・フッターを設定するPageSetUp【ページセットアップ】プロパティについての
解説を終了します。ありがとうございました。

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