コマンドボタンのプロパティ
コマンドボタンはクリック操作によって処理を実行させるコントロールです。
Visual Basic Editor【ビジュアルベーシックエディタ】左下に表示される「プロパティウィンドウ」を使用して設定する場合のプロパティについて説明します。
なお、コマンドボタンのイベントについては「コマンドボタンのイベント」をご覧ください。
・(オブジェクト名)
CommandButton【コマンドボタン】オブジェクトの名前を変更できます。既定値はCommandButton1から数を増やすごとにCommandButton2と番号が増えます。名前付けの規則は
1.英数字、漢字、ひらがな、カナカナ、_(アンダースコア)が使用できる※先頭に数字を使用することはできません。
2.既にあるオブジェクト名と同じ名前は使用できない。
3.スペースや記号は使用できない「.」「!」「@」「&」「$」「#」など
・Accelerator【アクセラレータ】
コントロールのアクセラレータキーを設定します。アクセラレータキーとは、ショートカットとして使用される1文字で、Altキーを押しながらアクセラレータキー(指定した1文字)を押すとこのコマンドボタンにフォーカスが与えられます。
・AutoSize【オートサイズ】
コマンドボタンのサイズをCaption(文字列)に合わせて、自動で拡大縮小するかを設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
False | 自動でサイズ変更しません。(既定値) |
True | 自動でサイズを変更します。 |
・BackColor【バックカラー】
コマンドボタンの背景色をシステムまたは、パレットで設定または取得します。
※BackStyle【バックスタイル】の設定が1-fmbackStyleOpaqueの場合設定が反映されます。
・BackStyle【バックスタイル】
コマンドボタンの背景のスタイルを設定または取得します。
定数 | 値 | 内容 |
---|---|---|
fmBackStyleTranSparent | 0 | 背景を透明にします。 |
fmbackStyleOpaque | 1 | BackColorプロパティで設定した色に 背景を塗りつぶします。(既定値) |
・Cancel【キャンセル】
コマンド ボタンを [キャンセル] ボタンにするかしないかを示す値を取得または設定します。
[キャンセル] ボタンにすることができるのは1 つのフォームで 1 つの コマンドボタンだけです。あるコマンド ボタンの Cancel【キャンセル】 を True に設定すると同じフォーム上の他のすべてのコマンドボタンのCancel【キャンセル】 は自動的に False に設定されます。コマンドボタンが[キャンセル]ボタンの場合は、フォーカスを自動的にえることはありません。
値 | 内容 |
---|---|
False | [キャンセル]ボタンにしません。(既定値) |
True | [キャンセル]ボタンにします。 |
・Caption【キャプション】
コマンドボタンに表示する文字列を設定または取得します。
・ControlTipText【コントロールチップテキスト】
マウスポインターをコマンドボタン上に置いたときに、表示する文字列を設定または取得します。
・Default【デフォルト】
このコマンド ボタンを[デフォルト]のボタンにするかどうかを示す値の取得または設定をします。[デフォルト] のボタンにすることができるのは1 つのフォームで 1 つの コマンドボタンだけです。あるコマンド ボタンの Default 【デフォルト】を True に設定すると同じフォーム上の他のすべてのコマンドボタンのDefault【デフォルト】は自動的に False に設定されます。[デフォルト]のボタンに設定するとEnterキーでフォーカスを移して実行ができるようになります。
通常は実行用のボタンをデフォルトに設定しますが、取り消しのできない操作(レコードの削除など)の場合は[キャンセル]ボタンをデフォルトに設定します。
値 | 内容 |
---|---|
False | [デフォルト]ボタンにしません。(既定値) |
True | [デフォルト]ボタンに設定します。 |
・Enabled【イナーブルド】
コマンドボタンをイベントに対応するかしないかを設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
True | 通常の表示で操作できます。(既定値) |
False | 淡色表示になり操作できません。 |
・Font【フォント】
コマンドボタンのCaption(文字列)のフォントを設定または取得します。
・ForeColor【フォアカラー】
コマンドボタンのCaotion(文字列)の色を設定または取得します。
・Height【ハイト】
コマンドボタンの高さをポイント単位で設定または取得します。
・HelpConTextID【ヘルプコンテキストアイディ】
指定したオブジェクトと関連付けるヘルプトピックのコンテキストIDを設定します。既定値は0です。
・Left【レフト】
コマンドボタンの位置をフォームの左端からポイント単位で設定または取得します。
・Locked【ロックトゥ】
コマンドボタンを編集できるかできないかを設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
False | 編集可(既定値) |
True | 編集不可(チェックできません。) |
・MouseIcon【マウスアイコン】
マウスポインターがコマンドボタン上にあるときの形状のアイコンファイルを設定します。
MousePointerプロパティが99-fmMousePointerCustomのときに設定が反映します。
・MousePointer【マウスポインター】
マウスポインターがコマンドボタンに移動したとき表示されるポインターを設定または取得します。
定数 | 値 | 内容 |
---|---|---|
fmMousePointerDefault | 0 | 標準ポインター(既定値) |
fmMousePointerArrow | 1 | 矢印 |
fmMousePointerCross | 2 | 十字ポインター |
fmMousePointerIBeam | 3 | I ビーム |
fmMousePointerSizeNESW | 6 | 右上と左下を指し示す両端矢印 |
fmMousePointerSizeNS | 7 | 上と下を指し示す両端矢印 |
fmMousePointerSizeNWSE | 8 | 左上と右下を指し示す両端矢印 |
fmMousePointerSizeWE | 9 | 左と右を指し示す両端矢印 |
fmMousePointerUpArrow | 10 | 上向き矢印 |
fmMousePointerHourglass | 11 | 砂時計 |
fmMousePointerNoDrop | 12 | ドラッグされているオブジェクトに重なった “不可” シンボル無効なターゲットを示します。 |
fmMousePointerAppStarting | 13 | 矢印と砂時計 |
fmMousePointerHelp | 14 | 矢印と疑問符 |
fmMousePointerSizeAll | 15 | サイズ変更カーソル (上下左右を指し示す矢印) |
fmMousePointerCustom | 99 | MouseIcon プロパティで指定された アイコンを使用します。 |
・Picture【ピクチャー】
コマンドボタンの背景に設定する画像ファイルを設定します。
・PicturePosition【ピクチャーポジション】
ピクチャのキャプション(設定した文字列)に対する相対位置を設定します。
定数 | 値 | 内容 |
---|---|---|
fmPicturePositionLeftTop | 0 | ピクチャがキャプションの左側に表示されます キャプションはピクチャの 上端に合わせて配置されます |
fmPicturePositionLeftCenter | 1 | ピクチャがキャプションの左側に表示されます キャプションはピクチャの 中央に合わせて配置されます |
fmPicturePositionLeftBottom | 2 | ピクチャがキャプションの左側に表示されます キャプションはピクチャの 下端に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionRightTop | 3 | ピクチャがキャプションの右側に表示されます キャプションはピクチャの 上端に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionRightCenter | 4 | ピクチャがキャプションの右側に表示されます キャプションはピクチャの 中央に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionRightBottom | 5 | ピクチャがキャプションの右側に表示されます キャプションはピクチャの 下端に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionAboveLeft | 6 | ピクチャがキャプションの上に表示されます キャプションはピクチャの 左端に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionAboveCenter | 7 | ピクチャがキャプションの上に表示されます キャプションはピクチャの 中央に合わせて配置されます (既定値) |
fmPicturePositionAboveRight | 8 | ピクチャがキャプションの上に表示されます キャプションはピクチャの 右端に合わせて配置されます。 |
fmPicturePositionBelowLeft | 9 | ピクチャがキャプションの下に表示されます キャプションはピクチャの 左端に合わせて配置されます |
fmPicturePositionBelowCenter | 10 | ピクチャがキャプションの下に表示されます キャプションはピクチャの 中央に合わせて配置されます |
fmPicturePositionBelowRight | 11 | ピクチャがキャプションの下に表示されます キャプションはピクチャの 右端に合わせて配置されます |
fmPicturePositionCenter | 12 | ピクチャがコントロールの中央に表示されます キャプションはピクチャの 水平方向および垂直方向の 中央に合わせて配置されます。 |
・TabIndex【タブインデックス】
コマンドボタンにフォーカスをあてる順番を設定または取得します。TabStop【タブストップ】プロパティがTrueのとき反映します。
・TabStop【タブストップ】
TabIndexの有効、無効を設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
True | 有効(既定値) |
False | 無効 |
・TakeFocusOnClick【テイクフォーカスオンクリック】
マウスでコマンドボタンをクリックしたとき、コマンドボタンにフォーカスを移すかどうかを設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
True | フォーカスを取得します。(既定値) |
False | フォーカスを取得しません |
・Top【トップ】
コマンドボタンの位置をフォームの上端を0としてポイント単位で設定または取得します。
・Visible【ビジブル】
このコマンドボタンの表示、非表示を切り替えまたは状態を取得します。
値 | 内容 |
---|---|
True | 表示します。(既定値) |
False | 非表示です。 |
・Width【ワイズ】
コマンドボタンの幅をポイント単位で設定または取得します。
・WordWrap【ワードワープ】
Caption【キャプション】(文字列)がコマンドボタンの幅を超えたときの折り返しの有無を設定または取得します。
値 | 内容 |
---|---|
False | 折り返しません(既定値)。 |
True | 折り返します。 |
以上で、コマンドボタンのプロパティについての解説を終了します。ありがとうございました。