Address【アドレス】プロパティ
指定したセルまたはセル範囲のセル番地を文字列型(String)の値で取得するには、Range【レンジ】オブジェクトAddress【アドレス】プロパティを使用します。
Address【アドレス】プロパティの書式と設定値(引数)の説明
オブジェクト.Address( RowAbsolute, ColumnAbsolute,
ReferenceStyle, External, RelativeTo )
【戻り値】文字列型(String)
- オブジェクト(必須)
セル番地を取得したいセルまたはセル範囲をRange【レンジ】オブジェクトで指定します。 - RowAbsolute【ロウアブソルート】(省略可)
行の参照方法をブール型の値で設定します。設定値 内容 False 相対参照で参照します。 True 絶対参照で参照します。(既定値) ※省略した場合は絶対参照のTrueが指定されます。
- ColumnAbsolute【カラムアブソルート】(省略可)
列の参照方法をブール型の値で設定します。設定値 内容 False 相対参照で参照します。 True 絶対参照で参照します。(既定値) ※省略した場合は絶対参照のTrueが指定されます。
- ReferenceStyle【リファレンススタイル】(省略可)
XlReferenceStyle列挙型の定数を使用して参照形式を指定します。XlReferenceStyle列挙型 定数 値 内容 xlR1C1 -4150 R1C1形式で参照されます。 xlA1 1 A1形式で参照されます。(既定値) 省略した場合はA1形式の「xlA1」が指定されます。
- External【エクスターナル】(省略可)
参照先が外部(他のブック)かローカル(このブック)かを指定します。設定値 内容 True 外部参照 False ローカル参照(既定値) 省略した場合はローカル参照のFalseが指定されます。
- RelativeTo【リラティブトゥ】(省略可)
相対参照の開始となるセルを指定します。行と列の参照方法を設定する引数RowAbsolute【ロウアブソルート】とColumnAbsolute【カラムアブソルート】が相対参照を表すFalseで、参照形式を設定する引数ReferenceStyle【リファレンススタイル】がR1C1形式を表すxlR1C1の場合には必ず指定します。
選択したセル範囲の番地を相対参照で取得するコード例
Sub セル番地() MsgBox Selection.Address(False, False) End Sub
実行結果
A列の数値データの最終行の下の行にSUM関数で合計値を代入するコードと解説
Sub セル番地2() With Range("A1") .End(xlDown).Offset(1, 0) = "=SUM(" & Range("A1", .End(xlDown)).Address(False, False) & ")" End With End Sub
A1セルをWith【ウィズ】ステートメントで指定します。
3行目
【.End(xlDown).Offset(1, 0) = “=SUM(” & Range(“A1”, .End(xlDown)).Address(False, False) & “)”】
With【ウィズ】ステートメントで指定したA1セルをデータが入力されている領域の最終セルを参照するRange【レンジ】オブジェクトのEnd【エンド】プロパティで引数を下方向を表すxlDownに設定し、上端セルから下方向に最終セルを参照して選択セル範囲の位置を変更する、RangeオブジェクトのOffset【オフセット】プロパティで移動する行数を表す引数に1を指定し、データの最終セルの下のセルを参照して、文字列としてSUM関数を代入します。
SUM関数の引数はA1セルからWith【ウィズ】ステートメントで指定したA1セルをEnd【エンド】プロパティで取得したデータの最終セルを参照してAddress【アドレス】プロパティで相対参照のセル番地を取得して、合計するデータ範囲を指定します。
実行結果
Address【アドレス】プロパティを使用したコード例リンク
- 「検索値と同じ値のセルをすべて取得する」
- 「ワークシートのスクロール範囲を制限する」
- 「リストボックスで複数行選択して値を取得する」
- 「リストボックスにセル範囲のデータを設定する」
- 「セルにドロップダウンリストを作成して入力効率UP」
- 「データ項目の境目に印刷改ページを挿入する」
- 「複数シートのデータを集計シートにまとめる」
以上で、指定したセル範囲のセル番地を取得するAddressプロパティについての解説を終了します。
ありがとうございました。